感情の振幅が少なく、改めてこの静けさが心地いい作品だなあと思った。
Aパートの死者の幻影を見せる魔素の対峙とのくだりなんか、フェルンを通じてもっとエモーショナルに表現することもできたわけだけど、それをしない。
でもそうした出来事の中で起きる感情の微妙な揺れをよく捉えていて、そこが秀逸だと感じる。
またそれゆえにヒンメルとの告別式で泣きじゃくるフリーレンであるとか、ときに描かれる感情の激しい揺れ動きが効果的になってもいる。
もちろんそうした作風はフリーレンとフェルンのキャラクターによるところもあるんだけど、新キャラのシュタルクにしても比較的明るいタイプにせよ落ち着いていて、静的な作風を崩すつもりはないんだなと思った。
極端にエモーショルでないからこそ芝居が大事になってくるだけに、芝居の細やかさというのも初回から良いなと感じているところ。