今日見たアニメ

  • ソマリと森の神様 #12 心繋ぎ合う親子

こういうラストになるならゴーレムの暴走シーンも11話に入れたほうが収まり良かった気が。

尺の問題なのか引きを作る形にしたかったのか。

とは言え改めてこの作品の魅力を示すかのような感動的な最終回に仕上がっていた。

ホントに親子愛の美しい作品で、シリーズ通じて何度涙腺を緩まされたことか。

その引き立て方がなんとも巧みで、人間とその他の種族間に深い溝が存在し、その中で人間の子供とゴーレムが親子関係にあるという対比は非常に効果的だった。

劇中繰り返し描かれる人間の愚かさを通じて作者の現実世界に対する絶望も伝わってきたけど、その中で描かれる愛にまた人間を、愛を信じたいというアンビバレントな想いも掬い取れた。

また人間が迫害を受けているというアニメでは珍しい設定も、一見ほのぼのとしたような雰囲気の中で終始不穏さをもたらしていて、それが物語をよく締まったものともしていた。

ソマリが子供という抑制の効きにくい存在だけに尚の事その働きは強まっていて、例えば序盤のソマリが迷子になるエピソードなんかに顕著だった。

ただ正直ソマリの子供らしさはちょっと理想化されすぎてるかなとも思いながら見ていた。

あまりに無邪気で可愛すぎるし、あまりに聞き分けが良く賢い子供で、身近に子供がいる身としてはどうしても引っかかってしまい。

まあむしろそうしたソマリのキャラクター性こそが作品の最大の魅力の一つではあったのだけど。

水瀬いのりの芝居も非常に良かったし。

考えてみると彼女の芝居もまた子供らしさと作られた子供らしさの境界線のような感じはあったかもしれない。

その辺りの「っぽくなさ」は作品の幻想性によっていい感じに覆い隠されてた気もする。

これが地球を舞台にした作品なんかだったらもっと違和感は強かったんじゃないかとは思うし。

ただ幻想性それ自体は魅力的で、奇妙で多様なビジュアルもまたロードムービーを飽きさせない仕掛けになっていた。

そしてやっぱり旅の結末がどういうものになるのか非常に気になるだけにここで終わっちゃう事への残念さも強い。

たまたま円盤売上を見かけたのだけど、2期はちょっと臨めなさそうだし。

まあそこは原作読めばいいじゃんとも言えるけど。

  • 神之塔 -Tower of God- #1 BALL

取っつきにくかった。

主人公の思考や感情がいまいち見えにくかったし、その上で物語の背景もぼかされすぎてた事で引きになる部分がなくて退屈な印象が否めなかった。

まあ全くつまらなかったわけではなく画作りは良くて、主線太めのキャラデは好きだし、作画や演出は結構目を引くものがあった。

ラストの展開でちょっと次回も見てみたいなとは思ったけど、見続けるかどうかは他の作品次第かなあ。