らくだい魔女 フウカと闇の魔女 感想

  • 先月見に行こうか迷っているうちに上映終了になっていたらくだい魔女。偶然EJアニメシアターで上映中とわかり行ってきた。
  • 二の足を踏んでた理由としては、キービジュとトレーラーから女児向け感爆発していて見に行くのちょっと勇気いるやつだったし、何より子供向けでしかも60分の中編程度の作品じゃわざわざ都心に出張ってまで見に行くほどのもんでもないだろうと。
  • が、蓋を開けてみるとめっちゃ好きなやつだった。もともと女児向けの明るく楽しいニチアサ的なノリが好物ではあるんだけど、そういう楽しさが詰まってる一方ですごく優しい作品でもあって、おじさん劇場で涙腺緩んじゃったよ。
  • 副題の通りフウカと闇の魔女メガイラの物語になっていて、二人の関係性がとてもよく描かれていた。メガイラはフウカを乗っ取ろうとする敵として登場する一方で闇堕ちした哀れな人物としても描かれる。そこにフウカが同情を示すところに始まり、フウカのコンプレックスとメガイラの孤独をとてもうまく重ねていて、最後はフウカが自分の身を投げ出してメガイラを救おうとするわけですよ。自分を陥れようとした相手にも関わらず。こういう博愛性とヒロイックさを兼ね備えた主人公や展開ってほんとツボで、こんな熱くなるとは思わなかった。ひよっちも迫真の演技だったし。
  • 欲を言うならば、メガイラからのシンパシーも描いて、もっとねっとりした、互いに依存を感じさせるところまで描いていたら最高だった。これは子供向け?知らん。
  • 60分という尺にもかかわらず、らくだいまじょの世界をとてもよく表現した作品ともなっていたんじゃないかと思う。少なくとも原作未読である人間にもテーマがすごく伝わってくる作品になっていた。
  • キャラデもキービジュ見たときにビビッと来るものを感じていたけど、作画のクオリティも高くてキャラクターをすごくかわいく動かせていたところも良かった。そしてED見てたら黄瀬和哉の名前が出てきて驚いた。
  • EJアニメシアターは設備は普通なんだけど、こうやってすでに上映終了したマイナーアニメ作品を遅れて上映してくれるのはホントありがたい。この作品を劇場で見れてよかった。
  • ちなみに平日夕方だったけど客はほとんどおらず、こういうところも好きな映画館かもしれない。客層は3人組の女子と女性客が1,2名という感じで、あとから親子連れが上映開始後すぐに入ってきた。女性客が多い作品という話は聞いていたけど、男俺しかいねーじゃねーか!というすさまじいアウェイ感に包まれながら鑑賞していた。ただ実は親子連れの子供は男の子だったと上映後に判明したのだけど。でかきも属性以外の男の子も見るんだなあとちょっと驚いた。