地雷を踏みに行く

  • 劇場版わたてんを見てきた。個人的にわたてんの魅力ってヒロインたちのかわいさ、百合百合しさとともに日常系としてはギャグ色が強めなところにあったんだけど、劇場版ではギャグ色が抑えめになっていておもてたんとは違ったなあ。かと言ってストーリー展開を楽しむようなアニメでもないので、それで70分弱はちょっと長く感じられ、正直映画が進むに連れて退屈さを禁じ得なくなっていた。TVシリーズを思い返すと、笑いの多くはみゃー姉のダメ人間っぷりをいじるところから生まれてたと思うのだけど、今作ではそれがほとんど見られなかった。旅先にまでコスプレ衣装持ってくるキモさであったり、それを花になじられるテンドンであったり、ギャグシーンもちょいちょい挟まれていたのだけど、やっぱり割合としては減っていた印象を受ける。そうなっていたのはおそらく本作がTV版の集大成として作られたためではないかと思う。引きこもりがちだったあの宮子が旅行に同行し、あまつさえ花のために落とし物の所在を聞いて回るというかつての姿からは想像も及ばないような姿までもが描かれていた。それは花たちとの交流無くしては無かった成長であるし、そんな花との関係も「プレシャス・フレンズ」の副題が示すようにより親密なものになり、なっていくことが示唆されていた。宮子・花以外のキャラ同士の関係性についても同じことは言えて、その意味で言えばテーマは一貫していて、わたてんらしさも詰まった作品ではあったけど、でもじゃあ俺が見たかったのは成長したみゃー姉の姿だったのかというとやっぱり違うんだよなあ。
  • カメの甲羅はあばら骨を見てきた。久々に地雷を踏んだ気分。出来の悪いコントを1時間見せられたみたいだった。質の低いCGは低予算ということでしょうがないにしても、冒頭の歌に始まりサムい掛け合いがひたすら続き、共感性羞恥で変な汗をかくほど滑り倒していた。作中で内輪受けを茶化すシーンがあったけどお前がそれを地で行ってるやないかと。逆にコメディじゃない方がまだ見られたんじゃないかと思う。とは言え原作の良さが活きたシナリオとは決して言えなくて「ヒトの骨格が動物のそれだったら」というコンセプトのグロテスク、コミカルな側面しか取り上げておらず、生物の多様な形態の面白さ、ひいては生物への知見や愛情というものが一切感じられない内容だった。ただガワだけそれっぽくして、個性大事だよねというテーマを乗っけただけのストーリー。おそらく原作者はノータッチなんだろうけど、まさしくこれ原作レイプだったんじゃないかと思う。
  • 6時半に頑張って起きて、わたてん見て、3時間ほど時間潰したのちに出てきたのがクソ映画だったことでひどく疲弊し、帰ってきてからは帰ってきてからで明け方までチャートに張りつくことになり、タフな1日だった。つーかやっぱ改めてトレーラーは必ず見なきゃダメだと思ったわ。ネタバレをできるだけ回避したくてトレーラーは見ない主義なんだけど、回避すべきはネタバレじゃなくてC級映画だった。