消滅都市 #11-12

・スピード感あふれるアクションシーンの一方で繊細な心理描写、緩急の利いた本作らしいラストだった。すべてを取り戻す結末になるものだと思っていただけに、ロストを受け入れる、今の世界を否定しない二人の選択は意外なものだった。10話におけるなんでもない会話が11話で二人の正気を取り戻させたが、あの一連のシーンはロスト以後の経験もいかに大切で、いかに肯定されるべきものかということの象徴となっていた。原作ゲーム自体は2015年のリリースなのでなんとも言えないけど、タイムリープであったり異世界転生であったり見方によっては現在を否定する作品へのアンチテーゼとなっていたようにも思えた。僕自身やり直したい過去、取り戻したい存在があるだけにロストをやり直すという結末の予想にには自分の願望が多大に投影されていたんだとはっとさせられた。ただしその意味でいうとユキが(タクヤも?)全てを忘れてしまうのは現在の否定であり本末転倒だった。

・アニメの続きが見たいと思いゲームの方も触ってみたんだけど別人レベルでユキのキャラが違っていて開幕早々ダメでした。逆に原作派にアニメはどう映ったんだろうな。アニメ版準拠のゲームも展開してたらしいんだけど案の定これまた去年でサ終していた。悲C