さよなら、ティラノ

木の実しか食べないティラノサウルスと小さな恐竜、そしてこのタイトルとくれば『あらしのよるに』のような食物連鎖を描いた作品なんだろうなと思ってたんだけど、全くの別物だった。

冒頭で大量絶滅の直前の時代であることも示されて尚更そんな話だと思っちゃったんだけど、実際には肉食べない設定必要だったのと疑問を感じてしまうほどに食物連鎖に焦点が当たることは無かった。

「天国」を目指すというプロットもおとぎ話を真に受けてしまい……という悲劇性を含んだ脚本なのかと思いきや、普通に存在する場所で勝手にずっこけていた。

そのため2匹の友情を描いた単純な冒険映画以上のものではなく、大人が見ても面白いとはちょっと言えないかな。ケモナー的にはポイント高そうだけど。

脚本に佐藤大うえのきみこの名前が並んでたんで結構期待してたんだけども。

というかこれ原作の扱いは翻案に近そうで、オリジナル色強めでこの内容はちょっと残念とさえ言えるかもしれない。

映像的にはなかなか見応えがあったし子供向けとしては悪い作品ではないのかな。