正直そんな期待してなかったんだけど普通にレベルの高いエンタメ映画だった。中国アニメの進化スピードには驚かされる。
始まってまず目を引いたのがモデリングのクオリティで、質感もさることながら滑らかによく動くし、背景も美しかった。
ディズニーの影響が色濃い造形だと感じたけど、一方でストーリーの方は一昔前までのディズニーっぽい分かりやすいラブロマンスだった。
この辺りのキャッチーさを鑑みるに当初からグローバルな展開が念頭にあったようにも思える。
中華ファンタジーのアニメはテレビ・映画で何本か見てきたけど、共通して道教とか中国の宗教や説話がベースになっていてどうしても取っつきにくさがあった。
白蛇:縁起に関しては、ベースにはなってる白蛇伝自体が異類婚姻譚という普遍的なテーマを扱っていて、中国独特の文脈を意識させられることはほとんどなかった。
もっと言えばそこには多様性の肯定を読み取ることが出来るし、個人の幸福の追求とそれに対立する組織や社会といったテーマは非常に現代的なものでもあった。
最終的には個人の勝利に終わると言えるのだけど、こういう内容の作品が中国で支持されたことも色々考えさせられるものがある。
ストーリーテリングも巧みで、序盤から悲恋を予感させつつ主人公とヒロインの関係を引き裂くよう悪い連中が絡んできながら物語が二転三転していき、最後まで飽きさせなかった。
特に巧みに感じたのが宝具という小道具の使い方で、相手の力を吸収するという設定を用いて違和感なくよく展開させていくなと感心するものがあった。
続編の予告にあった現代へのタイムスリップはやりすぎ感あってちょっと引いてしまったけど、時間経ったらちょっと見たくなってきた。
そしてこの作品を語る上で欠かせないと言えばまあやっぱりロリババアですよ。
エッッッッッッッですよエッッッッッッッ。
明らかにスタッフ内にロリコンが潜んでるとしか思えないモデリング、モーション、カメラワーク。更には従者の扱いから隠しきれないマゾヒズム。
わからせたい、いやわからされたいのか……。
ほとばしるフェティシズムが観客を煩悶へと誘う。
しかもこのロリババアから悠木碧ボイスが発せられるっていうんですよ(興奮)
ここまで吹き替えで見直したくなってみた作品はこれまで無かったぜ……。
ディズニーとの決定的な違いを挙げるならばこうしたセクシャルさにあったと言えるけど、そもそも妖艶なロリババアが許容される中国社会どうなってんねん感。
共産党の検閲は性的な表現にもうるさいと聞いたことあるけどロリならええんか……。中国移住するか。
そんなわけでありましてペド野郎の皆々様方に置かれましては是非劇場に足を運んで頂きたく思います。
悲恋が好きな人か、ロリコンか、そのどっちでもあるという人にオススメの映画です!