今日見たアニメ

 FはFamilyのF #1 スウェーデン戦の雪辱 #2 サイテーの土曜日

やっぱボージャック・ホースマンよりこういうテンション高いブラックコメディが好きだな。

70年代のアメリカが実際どういうもんだったかはよく知らないけど、これくらいの民度の家庭が存在してたであろうことは想像に難くない(というか現代でも探せばあるのでは)。

ブラックコメディというジャンル自体が人間のゲスな部分を笑うものなんだから、民度の低い人々ってのはジャンル的にドハマりの題材なんだよね。

傲慢で口汚くてフランクは民度を失った波平みたいな感じなんだけど、作中通して痛い目を見続けるからブチギレ続けてて面白いし、爽快でもある。

夫をリスペクトしてるんだか見下してるんだかよく分からない言動を繰り返すスー、いつも父親の痛いところをつくケヴィンなど周囲の人間も一人ひとりがフランクを怒らせるために存在してるかのようなクセの強さがあるところもいい。

マーフィーは作品の良心的な存在になってるけど、決して他の登場人物も邪悪ってことはなくて、フランクすら最低限の良心は持ち合わせている。

それによってたまに挟まれる人情味あったりペーソス溢れるシーンが作品に緩急を与えてるし、登場人物に対する愛着を感じさせる仕掛けにもなっている。

ウーナとババの島 #1

幼児向け。

主線の省略されたベタ塗りっぽいデザイン、水彩調の美しい背景とアニメーションとしては目を引かれた。

エバー・アフター・ハイ 特別編 春よ、来い

ネトフリオリジナルの1本。

今回はコメディ色が大きく排されていた反面、ストーリー性が最も強化されていた。

コミカルさが作品の魅力の一つでもあるだけになかなか大胆な取り組みではあったけど、ストーリーの出来の良さを見るとそうする価値は十二分にあった。

今回の脚本で特徴的だったのが複数の主体が存在していた点。

本を探す不思議の国グループ、豹変してしまったアップルたちに対するレイヴングループ、不思議の国に迷い込んでしまったジンジャーと同時進行的に描かれる事件が最終的には学園の危機というクライマックスに集約されて一つの物語として見事にまとめ上げられていた。

これが出来たのも45分という長尺ゆえなのだけど、目まぐるしく主体を切り替える事で一切の間延びを感じさせなかった点も素晴らしかった。

しかも色んなキャラクターに満遍なくスポットを当てる事にも成功していたのだから文句のつけようがない脚本だったと思う。

そして新キャラのバニーちゃんかわいかった。

INGRESS THE ANIMATION #11 Us - Them - All

中盤くらいまでは追いつ追われつのロードムービーとしての面白さがあったんだけど、そうした側面がCERNに到着して失われたと同時に俄然オカルトじみてきて一気に冷めてしまったところがある。

超能力SFとしてある程度説得力を持っていたものが、やっぱ肉体の復活のくだりあたりからダークXMなら何でもありみたいになってきて急激にリアリティを失ってしまった。

しかもオチは人間の可能性を信じたい!とかいう手垢のつきまくった理想論で、お前ブラントが提示した格差や戦争に対する答えは持ち合わせてないんかと。

マイノリティとしての誠とサラの関係性なんかも結構好きだっただけに、終盤大失速してしまったのは残念。