Comic REX 2014年3月号 世界征服 〜純潔のホワイトライト〜 1話 + α

世界征服〜純潔のホワイトライト〜 1話

キャラクターは可愛らしく描けていたし、さすが成年向けの作家だけあってムチムチ感も素晴らしい。
ただ、正直面白いとは思えないし、新しい発見というのもなかった。
ホワイトライト側から描くということで、アニメ版とリンクする形で様々な示唆を伴う内容になるんじゃないかとか、あるいはアニメ版のストーリーをホワイトライト視点で描き直すといったものを期待していたのだが、実際のところはよりライトなよりキャッチーなコメディ色の強い作品となっていた。
コミカライズの際にオリジナリティを持たせることは全く反対ではないのでそれ自体は構わないのだが、単純に笑えないのだ。
アニメにあるユーモアをそのまま取っ払ってしまったような感じで、これだと世界征服である必要があまり無く、ただのキャラ萌え作品でしかない。
アニメ版との具体的な違いについては、主格がズヴィズダー側からホワイトライト側に移っていて、駒鳥蓮華が主人公となっている。
そしてキャッチーさを出すためなのか、天然かつかなりのドジっ子キャラに設定し直されている。
アニメでも天然というのは共通しているが、今のところで言えばしっかり者といった感じなので、真逆の設定と言っていいだろう。
特にアニメだと変身時は通常時と大きくキャラが異なり任務を厳格に遂行する態度が描かれるが、こちらでは変身時通常時に変化がほとんど無く、大きな相違が見られた。
まあストーリーを通してほとんど変身状態ではあったのだが。
こうした差異から本作の制作体制を考えてみるに、原作者である岡村天斎らのチェックは入るのだろうが、あとは共通の設定資料とちょっとしたプロットがあるくらいで、漫画家・編集の裁量で自由に描いているんじゃないだろうか。
製作者が深く関与するなら別として、コミカライズというものは元々あまり期待するものでもないのかもしれないが、面白くなっていくといいなと思う。

世界征服 〜謀略のズヴィズダー〜

こちらはもう1つのコミカライズ版の先行掲載分。
意外だったのだが、純潔のホワイトライトとは異なりこちらはアニメ版を忠実に漫画化している。
その意味で少しガッカリもしたのだが、読み進めてみると何か絵コンテのようでこれはこれで面白く、しかも構図やコマ割り・見開きの使い方もうまいので、このシーンをこう再現するのかといった楽しみがあり、ただストーリーをなぞる以上の内容を感じられた。
2話の食事シーンだったり3話の中華料理屋シーンだったりはどう描かれているのか、単行本の方を期待したい。
また一部台詞が追加されていたり、逆にシーンがカットされていたり少し改変されていたり、そうした細かい差異を見つける面白さもあった。

黒星紅白インタビュー

  • ホワイトライトのモチーフは鳥類と陰陽師
  • その2つと可愛らしさを融合させるのに苦労
  • 悪の秘密結社の女幹部といえばセクシーさ
  • でもケイトは幼女だからお腹と足で頑張るしかなかった
  • ロボ子のデザインがお気に入り
  • ナターシャはウクライナ

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