お昼ごろしょーもないことを検索していると携帯が鳴る。ディスプレイを見ると管理会社からのよう。
わざわざ毎日財布についての報告でもしてくれんのかと思いながら通話ボタンを押すと、なんとアパートの理事の人が財布を発見したとの連絡。
マジかと思いながらも自分のじゃない可能性もあるなと期待はせず、早速伝えられた部屋を訪ねてみると60代ほどの女性が黒い二つ折りの財布を持って現れる。
中を確認させてもらうと間違いなく自分のものだった。
話を聞くと、管理会社から僕が財布を失くした件についてはあらかじめ聞いていて、僕のとは別の自転車の荷台に置いてあったのを今日発見したのだとか。
そして昨日おとといは無かったことからおそらく犯人が今日駐輪場に戻したのではないかと言っていた。
僕自身も翌日に駐輪場に捨てられてないか軽く探してはいて、その時も無かったと思うので犯人が今日戻しに来たというのは可能性として確かに高そう。
モスグリーンの自転車の荷台だったため見落としていた可能性だってあるのだけど、それならそれで誰かが気づいていただろうからやっぱり今日なんだろう。
いやーカード類の再発行待って良かったと思うと同時に、こうして戻ってきたとなると今度は盗られた6000円が惜しくなってきてしまった。
おそらく犯人は衝動的に盗って部屋に持ち帰ったあとに犯人も悪いと思って戻したのだろうけど、なら現金も戻せや!!!!
全く中途半端な良心を見せやがってと思うけど、戻しに来る時相当ドキドキしたのではなかろうか。
きっと「もし持ち主に遭遇したらなんて言い訳しよう」とか考えてたんだろうな。
6000円ポッチで犯人が良心の呵責と罪意識により余計な心労を感じたのだと思えばまあ許してやろうという気にもなってきた。
なんだかんだでどっかのゴミ箱に突っ込むとか川に投げるとかそのレベルのカス野郎の手に渡らず戻ってきたってのは幸運だった。まあ盗られてる時点で不幸なんですけどぉ。