『兵馬俑の城』 感想

  • CGのクオリティがかなり高い作品で、息を呑むほどに美しいシーンがいくつもあったし、アクションシーンもカメラワークで派手に見せてくれて退屈させなかった。キャラデ自体は思いっきりディズニーライクだけど、カメラワークや構図はかなり日本のバトルアニメの影響を受けてる印象を覚えた。
  • 一方で脚本の方はここ2,3年で見た中華アニメの中では圧倒的に凡庸だった。キャラデだけじゃなくキャラクター描写までディズニーライクなんだけどそれが凄く紋切り型な描かれ方であまり深みを感じなかったし、ストーリー展開も単線的で単調、退屈な時間が結構長かった。画が良かった分だいぶ見れたけれど。
  • 地下には兵馬俑の世界があるって設定自体は面白いんだけど、主人公たちが「俑」であること、逆にヒロインが人間であることが活かされたストーリーになっているようには思えなかった。当然兵馬俑が主役であること、それと神獣みたいな存在たちと対立することにテーマは隠れてるんだろうけどそこは読み解けず。分かりやすいところでは個人と組織の対立が描かれていて、中華アニメってこのテーマめっちゃ描かれるよなと思う。