上映後トークショー
- フランスからの出品が多い
- 海外作品と比較すると日本の作品は制作人数に関係なく内省的、私小説的
- 受け手にしても作家と作品を近づけたがる傾向がある
感想
このスロットに限らないけどゴブランズの作品はめちゃくちゃレベルが高いと思った。そらフランスからこんだけノミネートされるわという感じ。
駐車場でアメを食べたね
二人の関係性の何を描きたかったのかイマイチ伝わってこず、そもそもどういう関係性なのかもよく分からなかった。芋臭い感じのヒロインに嫌悪感を抱きつつ惰性で付き合い続けたのを結婚を機にブロックされたってとこなんだろうか。
上映後トークで選考委員が、監督本人が客席いるのを知ってか知らずか、こんな作品作るなんて人生辛いのかなみたいに言ってたのが一番ゾッとしたシーン
蠢く羽音
メタファーはよく分からなかったけどホラーとしてなかなか面白かった
フォトリアル系の作品だけど質感に比してやや動きは硬い感じがした。とは言え学生作品と考えれば凄いクオリティなのか
夜の番人
男の罪意識が見せた幻というところなのか。淫猥さと不気味さがモノトーンの画面も手伝って独特の雰囲気を醸し出していた
自傷
海外作品としては非常に内省的な作品だけど物語的ではなく抽象性が強い辺りにトークショーでの指摘を強く感じさせる
作品としてはよく分からなかった。自傷癖もないし。
語らない思い出
従軍経験を語りたがらない人に焦点を当てるのは戦争ドキュメンタリーとしては珍しい切り口だと思った
アルジェリア戦争におけるフランス軍の残虐行為が語られる一方で、従軍した祖父の自己正当化と贖罪意識に揺れる姿、過去を掘り起こされる戸惑いがよく描かれていて、複雑な余韻の残る作品だった。グランプリも納得の1本。
水玉模様の少年
ベッソンの『サブウェイ』とか村上春樹のマジックリアリズムを彷彿とさせた。日本出身というのもなんかよく分かる感じ。好きな作品。
わたしのトーチカ
画も話もザ・日本のアニメって感じで他の作品とは明らかに毛色が異なり浮いていたようにさえ感じる
生きる上での息苦しさを描いた作品なんだろうけどあまりピンと来なかったかな。
ルイーズ
19世紀末のバレリーナたちの置かれた状況をリアリズムでもって描き出していた。逞しくも切ないルイーズの姿が印象的だった。
※穏やかな狂気、激しい錯乱、予期せぬ出来事の感想はまとめてこちらに書いた