モメンタム手法の再開

前回の続きのようになるが、リスクテイクを最小限に抑えた取引を始める上で真っ先に決行したのがモメンタム手法の廃止だった。
それまでは逆張り的なデイ〜スイングトレードとそのモメンタム的な手法両方を用いていたのだが、モメンタムの方は損も出ないが利益もあまりという感じでパフォーマンスが良くなかったからだ。
特に既に高くなっているところを更に買い増すわけで、それだけでも気が進まないということも大きかった。
しかし今回またリスクを拡大させることになり、パフォーマンスは良くなくても損失があまり出ないのなら悪くはないかもしれないと考えて再導入することにした。

豪ドル売り

その矢先の前週初め、豪ドルが前々週にかけて軟化したことで早速機会が訪れた。
なぜ軟調だったのか既に記憶に無いのだが、ニュース等読み返す限りでは豪中の冴えない経済指標と豪中銀の利下げ観測を受けてという感じだったかと思う。
しかしここで問題が発生。前週末比0.25%程度下方向に窓開けしてオープンしたのだ。
先述したように、この手法だと過熱感のあるところで更に買い増しするわけで、想定していたよりも更に高いところで買うというのはどうしても怖さがある。
そこで前週末終値、つまり窓埋めまで待ってから買いを入れるべきか、すぐに売りを入れてしまうべきか、迷った。
というか窓開け自体はそこまで珍しいものではないので、こういうケースにはしばしば遭遇してきており、毎度のように迷っている。
当初はそのまま売りを入れていたのだが、一度窓埋めしてから下げるというのを何度か経験してからはほぼ窓埋めを待ってからという形にはなってはいるのだが、
当然窓埋めすることなく下落していくことも少なくなく、今回がまさにそのパターンだった。
こうなってくるとやはり単純に窓埋めを待つのも違うんだろうかなどと考えてしまい、明確な答えは出ない。
ただ、リスクを取り過ぎないという意味では原則窓埋めを待つべきか。
ちなみに窓埋め理論についてだが、個人的にはあまり信頼は置いていない。
単にオープンの早い市場・業者が先行して売り買いしてるだけの話なので、そこがテクニカル的に一つの節目にはなりえど、必ずしも窓埋めしないというパターンは幾度となく見てきたからだ。

ポンド買い

それから週半ばくらいに再び機会が訪れ、英国のGDP改定値の好結果を受けたポンド買いというのがあった。
ちょうどユーロ売りが出てたこともあり、ユーロ売りポンド買いをいってみたのだが、これが大失敗で損失まで出す結果となってしまった。
当初の見立て自体は今でもそこまで間違ったものではなかったと考えている。
ユーロはギリシャの債務問題の難航から買い進めるという雰囲気ではなかったし、一方のポンドもこのところ指標の好結果が続いていることから分かるようにイギリス経済に堅調さを感じ取れていたからだ。
GDPの上方修正が何よりそれを如実に表していたと言っていい。
また大局的なトレンドから見てもやはりそれぞれに売る根拠、買う根拠というのがしっかりあるように見えた。
しかし、モメンタムはちょっとした材料で崩れるという意識が欠けてしまっていたのは問題だった。
確かに相対的に見てポンドはユーロより強いのだが、ここまでポンド自体は軟調に推移してきたことも事実だ。
よって東京タイムでそこまで伸びないことを確認できた段階でスパッと撤退してしまうべきだったのかもしれない。
指標一つで弱含みかねない脆さがある中、製造業PMIを控えてポジションを持ち続けるというのはあまりにリスキーな選択だった。
ポジションを持った時、いつまで保持し続けるのかということはより熟慮を重ねていきたい。