急減速

  • NHKスペシャル「キラキラムチュー ~発達障害と生きる~」を見た。ニューロダイバーシティの立場から非定型発達を取り上げたっぽく、子どもたちが好きなことに打ち込む姿はじめ番組全体として「子どもには好きなことを」というポジティブなメッセージを発信していて当事者にとってはとても勇気づけられる内容になっている反面、ポジティブな側面ばかり取り上げられていて地に足ついてない感もあった。非定型発達者にとっては社会とのすり合わせが最大の課題なのでその点も盛り込まないとリアルではない。あと見えにくいらしいとは言え女子が一人も登場しなかったのも疑問に思った。
  • 幾多の北を見てきた。『頭山』の名前を聞いたことがあるくらいで山村浩二の作品は今回が初めて。新文芸坐で3日間限定の上映で3日間とも800席満席だったそうで関係者も驚いていたけど、確かに絶対に一般受けし得ないこの作品にここまでの人が集まったのは凄いこと。以下は作品ごとの感想。
    「ミニミニポッケ」は子どもが描いたようなタッチの絵が奇妙なセリフとともに次々に変化していく作品で、場面場面で何を表しているのか分からないところにどんどん場面転換していくため全く理解が及ばない内に終わっていた。映像としては面白げではあったんだけど、アートアニメによくある未加工な感じの音響が聴覚過敏には辛くて集中できなかった。正直意味不明ながらも強烈な作品だったことには間違いなく、これを最初に持ってきたことはと映画にとってコンセプチュアルな1本であったようにも思えた。
    ホッキョクグマすっごくヒマ」はタイトルのような韻を意識した言葉遊びが繰り返される作品で、英題が「Polar Bear Bears Boredom」という感じで日本語と英語の両方からなんとか韻を踏もうとしてたり、アニメーションも含めて非常にリズムにこだわった楽しい作品だった。水墨画調のタッチも特徴的で、背景が無いのにキャラクターが水中にいるかのように見えるシーンがあったのだけど、あれはタッチによる効果も大きかったように思う。
    「骨嚙み」は人物から物、背景まですべてが点描で描かれた面白い作品で、なんと表現したらいいのか場面転換やカメラの動きまでも点で表現しているところが特に面白かった。具体的なことはトレーラー見て(丸投げ)

    youtu.be点描ゆえの境界がぼんやりとした感じが記憶の曖昧なイメージをとてもよく表現している。前日のトークショーでは登壇されたそうなんで話聞けなかったのが惜しいなあ。

    「幾多の北」は鑑賞中はモチーフがほとんど分からなかったり、動きもあまりなかったりで映像としての面白さがあまり感じられず正直寝不足もあって途中寝そうだった。予習が必要だったなと思う。なにかに絡め取られたような描写はコロナによる束縛や不安が反映されているのかなと思ったけど、もとのイラストは制作時期的に震災の影響が大きいそうで、今回コロナによる影響がどう作品に投影されたのかは聞いてみたかったところ。トークショーではモチーフについて多く語られていたけど日にち経って記憶が曖昧になってしまった。ちゃんとメモ取っときゃ良かったなあ。
  • 体調不良の翌日はどうもエンジンがかかりにくく、結局2日連続でノルマ未達となってしまった。すでにだいぶ眠いしこのまま起きてても絶対アニメ見ないだろうからもう寝てしまって明日アニメいっぱい見ることに。なんとか持ち直してえ。