今日見たアニメ

やがて君になる #12 気が付けば息も出来ない #13 終着駅まで/灯台

dアニメの解約が迫っていたので珍しく2話連続で見た。

12話終わった時点で気づいたんだけど、これ放映当時原作未完だったんだなと。

というか原作の存在が頭からすっぽりと抜け落ちていた。

なので6話で暗示された波乱はおろか、劇中劇すら描かれないまま終わってしまいかなり拍子抜けしてしまった。

1つの物語として見るとあまりに中途半端な結末で、せめて劇が終わるところまで待ってからアニメ化すれば良かったのになんて思ってしまう。

色んな兼ね合いがあるだろうからしょうがないとも思うけど、1年後に完結してるしあと1年待てなかったものなのか。

まあ侑が橙子に対する想いに自覚的になったという意味では一区切りついたとも言えるのかもしれないが、だいぶ苦しさは感じた。

そもそもドラマ性が薄い作品だからああいう形で終わらざるを得なかったというのもあるんだろう。

ヤマ場となった6話近辺をラストにするには明らかに尺不足で、かと言ってそれ以降終盤にふさわしい盛り上がりを見せたエピソードも無かったし。

そうしたドラマ性の薄さというのはまた退屈なところでもあった。

芝居の細やかさを気に入って見続けてたもの物語としてはあまりに平板で、一度5話辺りで切ろうと思ったほど退屈に感じていた。

退屈さの理由としてはドラマ性とともに、キャラクターに関心を持てなかった点も大きい。

というか改めて考えると二人の関係性、とりわけ侑の受け身な姿勢が好きになれなかったからなのだと気づいた。

個人的に主人公には主体性を求めてしまうところがあって、逆に主人公が受動的だと見ててイライラしてしまうほどで。

侑は極端に受け身ってわけではなかったけど、橙子に対して主体的に振る舞っていたかというと決してそうではなく。

人を好きになったことがない少女が主人公の作品なんだから当たり前の話なんだけど、そう考えると合わなくて当然だったと言えるのかもしれない。

そんな中で作品として、また僕にとっても転換点を迎えたのがさっき挙げた6話で、ただ求められるに過ぎなかった侑が橙子を求め始めるという決定的な変化が訪れた。

それによって侑に主体性が生まれ、作品として俄然面白くなったところがある。

まあ橙子の呪いの言葉によって物語が大きく盛り立てられてた事がそれ以上に大きいのだけど。

侑が想いを自覚した事と引き換えに、橙子は自分を好きにならないでと伝える。

この明らかに破局を予感させるジレンマが波乱含みの後半戦を予感させ、劇中劇と巧みにリンクしながらどう結末を迎えるのかと興奮気味だったのに、最後まで大した波乱も無く、あれ?と思ってたらいつの間にか最終回を迎えていたという。

その意味ではやっぱり6話以降も退屈さが否めなかった部分はあり、消化不良も相まってあまり面白い作品とは言えなかった。

きちんと原作最終回まで詰め込んでいたらテンポアップしてもっと違う印象を受けたのかなとも思う。

INGRESS THE ANIMATION #7 Nature - Civilization - Soul

ワクフ - #1 霧から生まれし子供 

キャラデはアニメ漫画の影響が色濃いけど、アイロニカルな笑いはフランスっぽいと思った。

フランス映画から来てるイメージだから正しいのかはよくわからないけど。

演出は折衷っぽいかなあ。

ストーリーテリングはどうなんだろう。

導入に関して言えば冒険活劇ってこういうもんだし、別に日本的もフランス的も無いんじゃないかという気はする。

まあざっくり感はあっちのアニメっぽいなと思ったけど。

そんな感じで取っつきやすい要素が多かったし、そういう笑いも好きなので意外なくらいに楽しめた。

あとちょい見せだったけどヒロインっぽい子がかわいいわ。

というかゼロ年代作品の割に古さを感じさせないのは海外作品ゆえなのか。

Flashアニメゆえの新鮮さも手伝ってるのかもしれないけど。

エバー・アフター・ハイ #1

ここまで明らかなローティーン向けのアニメを見る必要はさすがに無いのではと見ない理由探しをしてしまうくらいにはインパクトのあるキャラデで、迷いながらも見てみたんだけど、むしろローティーン向けだからこそなのかちゃんと作られていた。

と思って対象年齢調べたら8-12歳と意外と低かった。

いやアイデンティティをテーマにしてたんで、まさにそれくらいの年齢の子に刺さるテーマだよなあとか思ってたんで……。

確かにその辺の年齢超えてくるとアメリカでもアニメは卒業していくイメージがある。

それにちょっと年上向けのリカちゃん人形と考えるとそれくらいの年齢が対象になるか。

まあそれはいいや。

おとぎ話の登場人物としてあらかじめ生き方が定められてる中で、それに抗おうとする者もいれば、喜んで受け入れる者もいる。

周囲から期待される社会的役割に対してどう振る舞うべきかを割と直球で描いていて、なかなか深いテーマを描いていた。

そしてそれに抗うレイヴンと積極的に受け入れるアップルの両方の視点から物語を描いていて、この辺の多様なあり方を示す感じはアメリカらしくて好きだなあと思った。

とは言っても全般的にはコメディタッチで、アメリカのアニメって感じのアイロニカルな笑いに満ちていた。

そんな感じでかなりしっかりと話作りがされていて普通に面白い作品だった。

あじゃなきゃネトフリもわざわざ配信権獲得しないかもしれない。

ところで笑いについてはワクフと全く同じ表現になってしまったんだけど、個人的には英米仏辺りの笑いってかなり近しいものを感じる。

実際には全然違うものなのかもしれないけど。